好きな事なら前進あるのみ。 「森高千里同好会東北本部」はそんな仲間の集える場所でした

令和3年度名取市協働提案事業「地域ライター講座」受講生の皆さんが、講座を通じて実際に取材し作成した記事を掲載しています。
受講生の目を通じて見て聞いた”なとりの魅力”をぜひお読みください。
好きな事なら前進あるのみ。 「森高千里同好会東北本部」はそんな仲間の集える場所でした
ライター:宇佐美 久夫
名取市の杜せきのした駅のほど近くにある「たこ焼きイヴちゃん」には本業の看板より目立つ看板があります。
その看板とは「森高千里同好会東北本部」。
後を継いだ家業のタバコ屋を13~4年前にたこ焼き屋に転業した店長の伊深さんが、 東日本大震災の1年くらい前に始めた私設ファンクラブです。
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店舗外観も森高千里一色 |
突然の心変わり
昔「17才」と言う歌を歌っている姿を見た時は「俺は苦手なタイプ」と思ったそうです。
それくらい嫌いなタイプだった森高千里。それがある日突然、まさに突然に、彼女の詩が強烈に心に入り込んだそうです。
好きになってしまったら全部好き、300曲位は頭に入ってるそうですが、そこからの彼は一ファンでは終わりませんでした。自分だけで楽しむのではもったいないと、彼女のファンみんなと一緒に楽しみたいと、「森高千里同好会東北本部」を、たこ焼き屋の店舗をベースに立ち上げました。
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自慢の「たこ焼き」はソース味・塩だれ味・ニンニク醤油味の三種類 |
本業はどっちかしら
商売の合間の本部長はさぞかし大変かと思ったら、曰く彼女のデビュー当時からのファンの会員さんが多くいて「大事なのはファン歴で無いよ」と、会長もお店も盛り上げくれるのだそうです。
また、伊深さんはこれまで400匹近くの捨て猫や迷い猫の里親探しもしてきたとのこと。
今はコロナ禍で中止していますが七夕の時期の竹灯籠作り、おまけに店内改装・改造まで、なんでも自分で手掛けています。
人懐っこくて行動的に見えますが、実は本人曰く人見知りで寂しがりやの伊深さん。映像やオーディオ機器、さらには叩きに来てくれないかな~」と妄想しながらドラムまで揃え、今では「たこ焼き」のメニューはどこでしょうかと思わせるほど森高千里一色の店内外は彼の思いが強く伝わってきます。
若かりし頃と今の彼
終始明るく話す伊深さんですが、若い頃の自転車の一人旅では独りで飲みながら、「何でこんな事してるんだろう」と涙したというエピソードも聞かせてくれました。
そんな弱気な一面も持ちながら、森高千里の事となると、自らFM放送に「森高千里同好会東北本部」を売り込んで番組を作ってしまうほど積極的。
そんな彼の人柄のおかげか、今ではお店は、歌を聴くだけではない、仲間達の憩いの場になっています。
日中の取材でしたがたこ焼きの香りがするだけでなく、乾杯の音頭も聞こえて来ました。
お客さんから降られる、話題に笑顔で相槌を打ち、時折るかかる注文の声に忙しそうに動きながら、我々の取材に答えてくれた伊深さん。
忙しい時間の取材で申し訳ないと言いますと、本人は「自分はたこ焼き焼けないから従業員が焼いてるので、そんなに忙しくない」とのことでしたが、きっと暇はないですよね。
伊深さんの人柄が自然と伝わってくる一コマでした。
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店長の伊深さん、いつも熱くて寒さ知らず |
これからも仲間と共に
グループでの昼飲みや思い切りお喋りしたい仲間達の利用方法も考慮してなのでしょうか、店内には改装や改築で個室等も増やしてあります。これからも大好きな森高千里の歌声を聴きながら、同じ思いを持つ仲間に囲まれ、ぬくもりを感じられる居場所であり続けたい。
伊深さんには、「森高千里同好会東北本部」をこれからも長く続けて欲しいと心から思います。
〒981-1292 名取市増田字柳田80 本庁舎3階
部署名:なとりの魅力創生課
電話:022-384-2111