香り立つスパイスで心と身体と地域を元気に!うえまつ調剤薬局

令和3年度名取市協働提案事業「地域ライター講座」受講生の皆さんが、講座を通じて実際に取材し作成した記事を掲載しています。
受講生の目を通じて見て聞いた”なとりの魅力”をぜひお読みください。
香り立つスパイスで心と身体と地域を元気に!うえまつ調剤薬局
ライター:浅野 直彦
「スパイス」という風変わりなのぼりがはためく調剤薬局が名取市植松地区にあります。
のぼり旗以外はいたって普通の調剤薬局に見えますが、中に入ると外観からは想像がつかないほどインドの熱気にあふれていました。
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目を引くスパイスの文字 |
辛いだけじゃない。インド料理に触れるきっかけを作る
うえまつ調剤薬局の轡 基治(くつわ もとはる)さんは、10年ほど前からインド料理の魅力を知り、その奥深さを知る内に薬局内でスパイスを初め、インド料理に関するレシピ本やその料理を盛り付けるための現地の器まで、インドに関するさまざまなものを販売しています。
さらに最近では、公民館でのインド料理教室や、お店での試食会(不定期)も開催されています。
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スパイスを始め、たくさんのインド食材 |
轡さんは子どもの頃、近所にインド人の家族が住んでいて、料理をごちそうになることもあったそうです。
多種多様なスパイスを手早く使い、普段食べている食材が普段とは全然違う味のおいしい料理に変わることに驚き、それが、後にカレーだけでは無く、インド料理の探求をするきっかけになりました。
しかし、実際に自分で料理を作ろうとすると、様々な困難がありました。
使うスパイスは少量なのに大量にしか購入できなかったり、品質にばらつきがあったりで、これではスパイスの魅力を多くの人に知ってもらうのは難しいと感じたそうです。
そこで、3年くらい前から、自分で調達した高品質のスパイスを家庭で使い切れるだけの量に小分けにしたり、「鶏肉のカレー」のように一つのレシピで使う分だけを組み合わせたセットにして薬局で販売することを始めました。
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轡さんが試食会で提供するカレーの一つ |
スパイスを使って減塩減油。身体の中から元気を作る
自分でスパイスからカレーを作ると、市販のカレールーを使って作るよりも油や塩分を半分以下に抑えながら、食べ応えがあるものができます。
近所の年配の夫婦が、「ここのスパイスセットで作ったカレーは胃もたれしないで食べられる」と定期的に購入していくそうです。
しかし、薬を家庭に配達していると、外ではシャッキリとしていても、家で栄養のバランスがとれた食事をできていない方が、かなり多いことに気づきました。
そこで、日々の食生活の改善を手助けできればと、これまでに公民館などでスパイスを使った手早くおいしく作れる料理の教室を開催してきました。
いわゆるカレーだけでなく、オリジナルレシピとして名取の地場産品であるセリやシラスなどを使ったメニューも考案し、紹介しています。
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閖上のシラスのスパイス風味 |
スパイスだけじゃない!地域のこれからの健康を作る
館腰地区、特にうえまつ調剤薬局の付近はあまり飲食店が無いところです。
今後、この場所で料理を提供したり、調理した物を配食サービスしたりする施設を作ることを轡さんは目指しています。
また、高齢者だけでなく地域の子どもたちのことも考え、放課後に立ち寄れるところや「子ども食堂」も作りたいということです。
個人の健康のお手伝いから、さらに地域を元気にするために、轡さんの活動は続いています。
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轡さんの活動は続きます |
〒981-1292 名取市増田字柳田80 本庁舎3階
部署名:なとりの魅力創生課
電話:022-384-2111
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