○名取市予防査察規程

平成6年11月30日

名取市消防訓令第5号

(趣旨)

第1条 この訓令は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第4条及び第16条の5の規定に基づく立入検査等(以下「査察」という。)並びにこれらに伴う指導若しくは取締りについて、必要な事項を定めるものとする。

(用語)

第2条 この訓令において使用する用語は、法において使用する用語の例による。

(令2消防訓令2・追加)

(査察対象物)

第3条 この訓令による査察の対象となる防火対象物等(以下「査察対象物」という。)の区分は、別表のとおりとする。

(令2消防訓令2・旧第2条繰下・一部改正)

(査察員)

第4条 この訓令による査察に従事する職員(以下「査察員」という。)は、消防職員をもって充てる。査察員は、一般査察員及び指定査察員とする。

2 査察員は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号の査察に従事するものとする。

(1) 一般査察員 当該管轄区域内における査察

(2) 指定査察員 前号に掲げる区域内の査察対象物のうち、火災発生の危険及び人命に対する危険の大きいものの査察

(3) 消防長又は消防署長は、必要があると認めるときは、査察員以外の消防職員を査察に従事させることができる。

(令2消防訓令2・旧第3条繰下・一部改正)

(業務管理)

第5条 消防署長(以下「署長」という。)は、次の各号に定めるところにより査察に係る業務管理を行わなければならない。

(1) 査察対象物の規模、構造、用途、自主防火管理の状況等から出火危険、人命危険等を考慮し、効率的な査察を行い、積極的に安全の確保を図ること。

(2) 行政責任を十分認識するとともに、世論の動向等を的確に洞察して、常に社会情勢に対応した査察の推進に努めること。

(3) 査察業務量及び執行体制を勘案して、査察事項を限定した査察を行うなど効果的な査察の実施に努めること。

(4) 査察技術の向上のため、査察員に対し研修を行い、資質向上を図るよう努めること。

(5) 違反の撲滅を図るため、違反処理や上位措置への移行など業務の進行管理に努めること。

(令2消防訓令2・追加)

(査察受持区)

第6条 署長は、査察事務を処理するため、一般査察員の受持区を定めることができる。

(令2消防訓令2・旧第4条繰下)

(査察の種類)

第7条 査察の種類は、次に掲げるとおりとする。

(1) 定期査察 署長の作成する査察実施計画に基づき、第8条に規定する査察事項について定期的に行う査察をいう。

(2) 特別査察 査察対象物のうち消防長又は署長が特に査察の必要があると認めるものについて行う査察をいう。

(3) 確認査察 査察結果通知書、消防用設備等点検結果又は防火対象物点検結果の不備事項について改善(計画)報告書(以下「改善計画書」という。)を提出させた場合に、当該不備事項に対する改善の確認を行う査察をいう。

(令2消防訓令2・旧第5条繰下・一部改正)

(定期査察)

第8条 定期査察は、別表に掲げるところにより行うものとする。

2 特別査察を行った査察対象物については、当該査察をもって定期査察に代えることができる。

(令2消防訓令2・旧第6条繰下・一部改正)

(特別査察)

第9条 特別査察は、次の各号のいずれかに該当する場合に行うことができる。

(1) 火災予防運動が実施されるとき。

(2) 祭礼等催し物が行われるとき。

(3) 関係者等から査察の要請があったとき。

(4) その他前3号に準ずる場合で、消防長又は署長が特に必要があると認めるとき。

2 消防長は、特別査察を行うときは、あらかじめ査察実施計画を署長に通知するものとする。

(令2消防訓令2・旧第7条繰下)

(確認査察)

第10条 確認査察は次の各号のいずれかに該当する場合に行うものとする。

(1) 改善計画書による改善予定日が到来したとき。

(2) 第15条に規定する指導書による改善期限が到来したとき。

(3) その他消防長又は署長が必要があると認めるとき。

(令2消防訓令2・追加)

(査察実施計画等)

第11条 署長は、年間査察実施計画を作成し、消防長に提出しなければならない。

2 査察員は、前項の年間査察実施計画に基づき、査察実施計画を作成するとともに、査察実施結果報告書を作成し、署長に提出しなければならない。

3 署長は、効果的な査察を実施するために必要があると認めるときは、前2項に規定する査察実施計画を変更することができる。

(令2消防訓令2・追加)

(査察事項)

第12条 査察は、査察対象物の全部又は一部につき次に掲げる事項(以下「査察事項」という。)について行うものとする。

(1) 防火管理者、防災管理者、危険物取扱者等

(2) 消防計画及び予防規程

(3) 自衛消防組織及び消防訓練

(4) 消防用設備等及び危険物施設の点検

(5) 防火区画、階段、内装、非常用進入口等

(6) 火気使用施設及び器具

(7) 電気施設及び器具

(8) 消防用設備等

(9) 危険物、指定可燃物及びこれらの関係施設

(10) ガス関係施設及び火薬関係施設

(11) 前各号に掲げるもののほか、火災予防上必要と認められる事項

2 前項の査察事項のうち、署長が関係者等による適切な自主管理が行われていると認める事項又は査察対象物の実態等から必要がないと認める事項については、査察を省略することができる。

(令2消防訓令2・旧第8条繰下・一部改正)

(資料の提出及び報告の徴収)

第13条 査察員は、関係者等に対し、査察対象物の実態を把握するため必要な書類その他の物件(以下「資料」という。)について任意の提出を求め、又は火災予防上必要があると認める事項について任意の報告を求めることができる。

2 前項の場合において、関係者等が資料の提出を拒み、又は関係者等が報告を拒むときは、署長は必要に応じて法第4条又は法第16条の5の規定に基づき、名取市消防法等違反の処理に関する規程(平成14年名取市消防訓令第6号。以下「違反処理規程」という。)第6条の例により、当該関係者等に対し、資料の提出又は報告を命ずるものとする。

(平17消防訓令9・一部改正、令2消防訓令2・旧第9条繰下)

(査察結果通知書の交付)

第14条 査察員は、査察の結果、不備事項が確認されたときは、次条の規定により指導書を交付する場合を除き、当該不備事項を記載した予防査察結果通知書(以下「通知書」という。)を関係者等に交付し、不備事項の改善を促すことができるものとする。ただし、不備事項が特に軽微であるときは、口頭で改善を促すことができるものとする。

2 前項に規定する場合において、不備事項につき異例な事情又は疑義があるときは、査察員は、署長に報告しなければならない。この場合において、署長の指示があるまでは、通知書を交付してはならない。

(令2消防訓令2・旧第10条繰下)

(指導書の交付)

第15条 署長は、査察の結果、次の各号のいずれかに該当すると認める場合は、関係者等に指導書を交付し、期限を定めて不備事項の速やかな改善を促すことができるものとする。

(1) 前条第2項前段に規定する場合において、署長が改善を促す必要があると認めるとき。

(2) 前号に掲げる場合のほか、重大な違反又は不備事項が確認されたとき。

(3) 確認査察の結果、指示事項の改善が十分でないと認めるとき又は次条に定める改善計画書の提出がされないとき。

(4) その他前各号に準ずる場合で、署長が特に改善を促す必要があると認めるとき。

(令2消防訓令2・旧第11条繰下・一部改正)

(改善計画書の提出)

第16条 署長は、前2条の規定により通知書又は指導書を交付し、改善を促した場合は、第14条第1項ただし書の場合を除き、関係者等に対して改善計画書の提出及び改善後の報告を求めることができるものとする。

(令2消防訓令2・旧第12条繰下・一部改正)

(改善指導及び違反処理)

第17条 査察員は、関係者等に違法又は不備事項の改善を指導するときは、具体的な改善策を示し自主的に改善が図られるように努めなければならない。

2 署長は、関係者等の自主的な改善が期待できない場合で、火災予防上特に必要があると認めるときは、違反処理規程の例により必要な措置を講ずるものとする。

(令2消防訓令2・旧第13条繰下)

(関係者の育成指導)

第18条 消防長及び署長は、関係者等による自主的な防火管理を促進するため、講習会等の実施その他の方法により、関係者等の防火管理に関する知識の普及及び意識の啓発を図らなければならない。

(令2消防訓令2・旧第14条繰下)

(委任)

第19条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。

(令2消防訓令2・旧第15条繰下)

この訓令は、平成6年12月1日から施行する。

(平成17年12月28日消防訓令第9号)

この訓令は、平成17年12月28日から施行する。

(令和2年2月20日消防訓令第2号)

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

別表(第3条、第8条関係)

(令2消防訓令2・全改)

区分

対象

時期

特殊査察対象物

防火対象物のうち法令違反等のあるもの

随時

1種査察対象物

特定防火対象物のうち防火管理者の選任義務を有し、かつ、自動火災報知設備の設置義務を有するもの

1年に1回以上

2種査察対象物

非特定防火対象物のうち防火管理者の選任義務を有し、かつ、自動火災報知設備の設置義務を有するもの

2年に1回以上

3種査察対象物

上記以外の防火対象物

署長が指定する回数

特殊危険物施設

危険物施設のうち法令違反等のあるもの

随時

1種危険物施設

法14条の3の2で定める定期点検が必要な危険物施設

1年に1回以上

2種危険物施設

上記以外の危険物施設

署長が指定する回数

(備考) 消防法施行令(昭和36年政令第37号)別表第1(16)項に掲げる防火対象物の区分は、本来の区分によるほか、当該防火対象物の部分で同表(1)項から(15)項までのいずれかの用途に供される部分が1種査察対象物又は2種査察対象物となる場合は、当該用途の含まれる同表(16)項に掲げる防火対象物をそれぞれ1種査察対象物又は2種査察対象物とする。

名取市予防査察規程

平成6年11月30日 消防訓令第5号

(令和2年4月1日施行)