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土砂災害、洪水から身を守る方法及び土砂災害警戒区域等の緊急周知について
1 はじめに
高知県の千ミリを超える雨、三重県の大雨特別警報、広島県の土砂災害、北海道の大雨特別警報、石巻市の記録的大雨など全国各地でさまざまな風水害が起きています。
何時起きるかわからない風水害から命を守るためには、日頃から知識を修得し、災害発生時に適切な避難行動をとることが必要です。
気象警報、情報に関する知識
大雨特別警報 | 50年に1度以上の大雨が降るときに発表されます。重大な災害が起こる危険が非常に高いので、直ちに身を守る必要があります。 |
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記録的大雨情報 | 1時間に100ミリを超える雨を観測したときに発表されます。災害発生の危険が非常に高いので、直ちに身を守る必要があります。 |
土砂災害警戒情報 | 土砂災害の危険性が高まっているときに発表されます。崖の近くなど土砂災害が発生しやすい地域の方は直ちに身を守る必要があります。 |
災害情報の伝達手段
市からの避難指示や大雨特別警報や記録的大雨情報、土砂災害警戒情報の発表は、防災行政無線と「なとらじFM80.1MHz」、NHKのテロップやエリアメール、ホームページ、メールマガジン、ツイッターでお知らせしますが、非常に雨が強く恐怖を感じるときなどは自らも情報収集をお願いします。
2 風水害から身を守る方法
近年の風水害による犠牲者の死亡原因の1位は「土砂」、2位は「洪水」です。
1)土砂 ~屋内での犠牲者のほとんどは土砂災害による犠牲者です~
- 土砂によって倒壊した家屋の下敷きになる。
- 土石流・がけ崩れによって堆積した土砂に巻き込まれる。
土砂災害から命を守るためには、明るいうちに早めに避難することが大切です。
土砂災害警戒情報や市からの避難指示があった場合、土砂災害の予兆現象があった場合は、直ちに近くの安全な建物に避難するか、2階又は斜面から遠い部屋に移動することが大切です。
2)洪水 ~犠牲者の多くは、屋外で、移動中に流されています~
- (増水で足元が見えず)路肩の崩壊に気づかず、川に転落して流される。
- 車や自転車を運転していて川に流される。
- 道路が冠水していて車が水没する。
中小河川のはん濫、ゲリラ豪雨による浸水は、一般に、津波と異なり家屋を破壊するまでの力はありません。そして、浸水時の避難は危険です。
洪水から命を守るためには、家屋の2階以上に避難すること(垂直避難)、浸水しやすい土地の平屋の方は、近くの安全な建物に移動することが大切です。
3 基本は情報収集
風水害から身を守る基本は、「安全な建物に入ること」、「屋外での遭遇を避けること」です。そのためには、情報収集が大切です。
1)テレビ、ラジオ、インターネット等による情報収集
台風が接近しているときや豪雨が予想される場合は、外出を控えること。
2)積乱雲の予兆現象から判断する。
ゲリラ豪雨、集中豪雨、落雷、竜巻の原因は、「積乱雲(入道雲)」なので、積乱雲の兆しを見たら、建物に入る。早めの避難が大切です。
積乱雲の予兆現象
- 辺りが急に暗くなる・・・・巨大な積乱雲が空をさえぎるため
- 雷が聞こえる・・・・巨大な積乱雲の下で落雷が集中するため
- 冷たい風を感じる・・・・積乱雲の下の重い冷気が暖かい側に流れ出すため
4 土砂災害から命を守るための知識
1)土砂災害の危険箇所
危険箇所は、宮城県が指定します。市では関係機関と連携し、特に危険と思われる箇所のパトロールを随時行っています。
土砂災害警戒危険区域 | 土砂災害から生命を守るため、災害情報の伝達や警戒避難体制の整備を図る区域。 |
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土砂流危険渓流 | 土石流発生の危険があり人家に被害が生ずる恐れのある渓流。 |
急傾斜地崩壊危険箇所 | 勾配が30度以上、高さが5m以上の崖で人家があるところ。 |
地すべり危険箇所 | 地すべりが発生し、河川、人家などに被害が生じるおそれのある区域。 |
これらの箇所は、宮城県のホームページで確認することができます。
宮城県土砂災害危険箇所図公表システム<外部リンク>
2)予兆現象から避難する。
- 平成29年7月に起きた長野県の土砂災害では、土砂災害警戒情報の発表前に土砂災害が発生しました。地元には「白い雨(猛烈な雨)が降ったら、蛇がぬける(土石流が発生する)」という石碑がありました。
- 広島県の土砂災害でも、発生前に異臭がするなどの予兆現象がありました。
異臭がする、異音がする、地鳴りがする、斜面に亀裂が走る、斜面から小石が落ちてくる、これらの予兆現象が見られた場合は、すぐ避難することが大切です。
3)土砂災害時の避難場所・避難方法・避難経路
災害時の市の指定避難場所は、小中学校、公民館などです。
土砂災害警戒情報発表時や予兆現象があったときなどは、豪雨により道路が冠水していること、小さな水路が濁流になり路肩が崩壊していることなどが考えられます。また、何処が安全か、どのように避難するかは、災害発生の状況により異なります。
日頃から、日中や夜間などの災害を想定し、複数の避難方法をシミュレーションしておきましょう。
5 名取市民防災マニュアルについて
風水害、地震、津波、災害から命を守るために、市では市民防災マニュアルを作成し配布しております。