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登録文化財
狛犬は、中国を経て平安時代中頃、高麗から伝わり、日本では獅子と高麗犬の組み合わせを狛犬の名で総称し、神仏の魔よけと清浄な聖域の守護の役目を担うものとして一般に親しまれてきたものである。
狛犬は本来寺院のご本尊を守るものとして本堂内に置かれていたが後に神社の拝殿前や境内参道入り口に置かれるようになる。又、江戸時代以後大部分が木造りから石造りに変化した。
狛犬は、阿形と吽形が対になり、どちらも木造り(漆塗りの痕跡あり)でカツラ材と思われる。
阿形は雄。頭部を正面に向け、頭上に角の抜穴がある。タテガミは三段に垂れ両肩から背中にかかり少々渦を巻く。両耳を正面に向け、目は大きく見開き、前肢を伸ばすが両足下部を欠く、後肢を屈し尻尾を欠く。高さ72cm、背中巾18cm。
吽形は雌。頭部を正面に向け、角はなく、タテガミは直尾に垂れ両肩背中にかかる。目は大きく見開き、前・後肢は阿形と同様、尻尾を欠く。