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登録文化財
鈴釧は、平成元年7月から9月の調査で熊野堂横穴墓群A地区第28号墓玄門入口床面から出土したものである。鈴釧は高塚古墳出土の人物埴輪の着装例から鈴の付いた腕輪であることが知られている。
名取市熊野堂横穴墓出土の鈴釧は、銅製で正円刑に5個の鈴を付けたものである。輪外径7.4cm、内径6.4cm、輪幅0.5cm、鈴径2.0cm。鈴は、現在もきれいな澄んだ音色を奏でる。
なお、東北における鈴釧の出土例として、鈴が6個付く例は、福島県いわき市弾正作47号墓、同福島市黒岩字浜井場(東京国立博物館所蔵)、宮城県柴田町炭釜横穴B地区8号墳出土。また、鈴が5個付く例は、福島県相馬市坪田(東京国立博物館所蔵)、宮城県名取市熊野堂横穴A地区第28号墓、同仙台市太白区大年寺4号横穴などから発見されている。