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五郎市遺跡宇賀崎古墳群

更新日:2023年11月11日更新 印刷ページ表示

今後の登録文化財候補

今後の登録文化財候補 五郎市遺跡宇賀崎古墳群 ごろういちいせきうがさきこふんぐん

五郎市遺跡宇賀崎古墳群の画像

 五郎市(方形周溝墓)遺跡と宇賀崎古墳群は、JR名取駅の西南約3kmに位置する。市内の西方を南北に続く高舘丘陵から分岐して平野部に東へ張り出す小豆島小丘陵尾根続きの五郎市地区と松崎地区に隣接して所在する。
 五郎市方形周溝墓群は、昭和59~61年度にかけ発掘調査され、方形周溝墓7基と円形周溝墓1基が確認された。方形周溝墓は、いずれも隅丸長方形で、溝は全周巡るが、台状部から主体部は検出されていない。規模の大きな第5号方形周溝墓は長軸17m、短軸14.6mである。副葬品は、周溝内から古式土師器壷、鉢形土師器、管玉など出土している。
 宇賀崎古墳群は6基確認されている。第1号墳は、松崎地区の丘陵南端に立地し、昭和47年度に発掘され、一辺20m、高さ2m余の方墳である。主体部は割竹形木棺(長さ6.5m、幅0.85m)で、4世紀末頃の造営である。この方墳の北約300mの尾根上に第2号から第6号墳(いずれも不整形な台形状を呈する低墳丘墓)が確認されている。
 小豆島小丘陵の五郎市と松崎両地区において、五郎市方形周溝墓群と同尾根続きに隣接する宇賀崎古墳群(低墳丘墓群)との関連から、仙台平野南部域における高塚古墳発生の初期古墳として位置づけられる可能性があり、古墳文化研究上欠くことのできない重要な古墳群である。