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天神塚(社)古墳

更新日:2023年11月5日更新 印刷ページ表示

今後の登録文化財候補

今後の登録文化財候補 天神塚(社)古墳 てんじんつかしゃこふん

天神塚(社)古墳の画像

 名取市は、仙台平野の南部域に位置する。大型古墳など多く分布することで、古墳時代には東北太平洋岸南部域の中心をなしていたところである。市内には、山手の旧東街道沿い(大塚山古墳を核とする賽ノ窪古墳群)、平野部に東へ突出する小豆島低丘陵上(史跡雷神山古墳、史跡飯野坂古墳群)海岸沿いの浜堤上(現在の県道塩釜亘理線)付近(経ノ塚古墳跡、毘沙門堂、雷神塚など)大別し三つの古墳群の伝播が確認される。
 「天神塚(社)古墳」は、上余田字市ノ坪41番地に所在する。昭和54年2月古墳の図面作成測量調査を実施。昭和55年4月古墳周辺の宅造計画に伴う規模等確認調査(壷形埴輪破片出土)で、古墳のまわりの空堀の保存を図った。昭和61年頃、古墳の東南地区へ防火貯水槽設置による発掘調査で、広口壷土師器が発見されている。
 これまでの調査結果から、この古墳は、南北(長軸)30m、東西(短軸)26m、高さ2.8m、古墳のまわりに空堀(巾8m)がめぐる方墳(円墳ではない)で、5世紀の初頃(約1,600年前)に造られた古墳と考えられる。
 なお、この古墳の墳頂部はかなり削平され平坦になっており、天神社が祀られているが、主体部の発掘は行っていない。上余田地域に現存する唯一の貴重な高塚古墳である。