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(市指定)有形文化財美術工芸品
熊野堂大館跡は、中世の山城跡で南郭・中郭・北郭という構成になっています。団地開発に伴い、昭和59年に南郭・中郭、平成3・4年にまたがって北郭が発掘されました。
そこには、たくさんの掘立柱建物跡やそれを囲むように土塁や空堀がめぐらされており、たいへんな頑丈なつくりでした。出土遺物は、中国からの輸入陶器をはじめ、焼き物で有名な常滑焼・瀬戸焼などや、石臼・硯・香炉・銅銭などが見つかりました。
その中で、中郭から出土した7点の中世陶器が市指定になっています。内容は、常滑焼の大がめ・中がめ・摺鉢、古瀬戸焼の瓶・灰釉銚子・灰釉平茶碗で県内の中世遺跡の出土品の中でも年代的に古いものが含まれています。
なお、これらの遺物などから鎌倉末~室町初めの期間に使っていた館跡だと思われます。