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(令和6年12月4日)名取市の熊野那智神社は高館山の山頂に鎮座し、祭神は羽黒飛龍神、熊野夫須美神をはじめ、6柱をお祀りしています。当初羽黒大権現のみをお祀りしていましたが、その後、名取老女が熊野三社を勧請したことにより、那智の分霊を合祀して「熊野那智神社」と改称したといわれます。今回、熊野那智神社の北隣にある経塚群を市教委が初めて発掘調査しました。平安時代から江戸時代にかけての遺物が出土し、霊場としての営みが長期間に及んだことが明らかになりました。名取熊野三社周辺には多数の歴史遺産 が点在しており、熊野那智神社経塚群もそのひとつです。経塚とは、古代・中世の人々の信仰を表すもので、仏教経典を書写し、それを仏法滅亡後の経典の消滅に備えて埋納し、その上に小さな塚を築いたものです。