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明けましておめでとうございます。皆さまには、輝かしい新年をお迎えのことと謹んでお慶び申し上げます。
不安定な世界情勢による物価高騰や円安が続いておりますが、昨年を振り返ると、新型コロナウイルス感染症が5類になってからは社会経済活動が一気に活発になり、市内各地域のイベントが数年ぶりに盛大に開催された年になりました。
本市においては、自動車照明器分野で世界トップシェアを誇る小糸製作所の愛島台地区への立地が決まり、本市における新たな雇用の創出や地域産業の発展などに貢献いただけるものと考えています。
昨年10月にはAIデマンド交通「なとりんくる」の実証運行がスタートしました。なとりんくるは登録した方の自宅から目的地まで直接運んでくれる大変便利な乗合交通です。日中の高齢者などの移動の足として外出支援につながると期待しています。
2024年はデジタル技術を活用して豊かで暮らしやすいまちにするため、DX化の取り組みをさらに進めてまいります。
2024年3月には新たに情報発信プラットフォーム「ナトぽた」をリリースする予定です。年齢などのほか「子育て」や防災」など興味・関心のある項目を予め登録していただくと、必要な情報をプッシュ型で受け取ることができるようになります。
さらに、ごみ分別アプリ「さんあ~る」や母子手帳アプリ「母子モ」のほか、「なとりんくる」予約サイトや「なとりん号バスロケーションサービス」へのリンクも可能になる予定です。今後、様々な機能を追加・拡張し、より便利なアプリとしていきます。
また、新たにデジタル地域通貨を導入する予定です。
デジタル地域通貨とは市内で使える電子通貨で、スマホ決済で支払いができます。スマホから市のアンケート調査やウォーキングイベントなどに参加することでポイントが付与され、ポイントを使って買い物ができる仕組みを考えています。健康に関する事業へ参加することで、地域の健康増進にもつながることが期待できます。
将来的にはポイントを公共交通に利用したり、プレミアム商品券をデジタル化できるようにしたいと考えています。
また、秋には、全国シクロサミットが名取市で開催される予定です。全国シクロサミットでは、「自転車を活用したまちづくりを推進する全国市町村長の会」会員などが一堂に会し、自転車を活用したまちづくりに関する課題や解決策の共有を図ります。
市でも同時にサイクルイベントを開催して、交流人口の拡大に繋げていきたいと考えています。
また、2024年は環境省が整備したみちのく潮風トレイルが全線開通5周年を迎えます。5周年記念式典の他に4県29市町村の各エリアを歩くイベントが開催される予定で、当市においても名取トレイルセンターを中心としたウォークイベントの開催が予定されています。
このように、自転車や歩くことなど「人力で旅する文化」を世界に向けて発信していきたいと考えております。
今年は、多くの人が交流することで、地域が元気になり、経済も活性化し、皆さまの笑顔があふれる一年になってほしいと願っております。
そして、この名取市を愛されるふるさととして、市民の皆さまにずっと住んでいただけるような、そのようなまちにしていきたいと考えております。
結びになりますが、今年一年が市民の皆さまにとりまして、素晴らしい1年となりますよう心から祈念し、新年の挨拶といたします。
令和6年1月 名取市長 山田 司郎