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名取熊野堂大館跡出土遺物

更新日:2024年1月10日更新 印刷ページ表示

(市指定)有形文化財 美術工芸品

名取熊野堂大館跡出土遺物写真

 熊野堂大館跡は南郭・中郭・北郭から構成される中世の山城跡で、昭和59年に南郭・中郭、平成3・4年にまたがって北郭が発掘調査され、掘立柱(ほったてばしら)建物跡やそれを囲むように土塁(どるい)や空堀(からぼり)が巡らされ、たいへん頑丈な造りであったことがわかりました。
 出土遺物は、中国からの輸入陶磁器をはじめ、現在の焼物としても知られている常滑(とこなめ)焼・瀬戸焼などや、石臼(いしうす)・硯(すずり)・香炉(こうろ)・銅銭などの中世のものが数多く見つかっています。
 その中で、昭和59年の調査時に中郭から出土した常滑焼の大甕(がめ)、中甕、摺鉢(すりばち)、古瀬戸焼の灰釉(かいゆう)瓶子一対・灰釉銚子・灰釉平茶碗の計7点の中世陶器については、県内の中世遺跡で出土した遺物の中でも比較的年代が古く、鎌倉末~室町初めの館跡で使用された一括性のあるものとして、貴重な中世陶器としてとなっています。

所在地:名取市増田字柳田80