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熊野神社文書

更新日:2024年1月10日更新 印刷ページ表示

(市指定)有形文化財 美術工芸品

熊野神社文書写真
 熊野神社(旧新宮社)には「熊野神社文書」と呼ばれる中世・近世の古文書が伝わっており、当時の名取郡や熊野三山の様子を知る上で欠かせない史料として、65点が市の指定文化財になっています。この文書中には、熊野三山へ対して土地の寄進を行う文書、税金などの免除を約束する文書、神領を保証する文書、権力者の命令、神領内における禁止事項を権力者などが設定した文書、そして名取老女による熊野三山勧請(かんじょう)を伝える縁起類などがあります。

 南北朝期の文書からは、奥州管領(かんれい)などの動向や、その頃には名取郡が北方・南方の二つの領域に大きく区分されていたこと、室町期の文書からは、伊達氏が陸奥国府方面へと勢力を拡大させ、15世紀の初め頃には熊野三山を含む名取の地は支配領域内に組み込まれ、保護と一定の規制を受けるようになっていた様子などを知ることができます。また、江戸時代になっても歴代の藩主から手厚い保護を受け、深く信仰されていたことがわかります。
 名取熊野三山はその成立以来、その時々の為政者や様々な階層の人からの保護や信仰を集め、今日に至っていることがわかります。

 所在地:名取市高舘熊野堂字岩口上51