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鈴釧

更新日:2024年1月10日更新 印刷ページ表示

(有形文化財)美術工芸品

鈴釧 写真

 鈴釧(すずくしろ)の用途については、これまで古墳から出土した人物埴輪(はにわ)の着装例から、鈴の付いた腕輪であることが知られています。
 熊野堂横穴墓の鈴釧は、平成元年に発掘調査を行った熊野堂横穴墓群A地区にある第28号墓の玄門入口床面から出土したもので、正円形の輪に5個の鈴を取り付けた銅製の釧(くしろ)(腕輪)です。大きさは、輪外径7.4cm、内径6.4cm、輪幅0.5cm、鈴径2.0cmを計り、また、鈴は保存状態が良く、現在もきれいな澄んだ音色を奏でています。
 なお、東北地方で出土している鈴釧では、鈴が6個付く例は、福島県いわき市弾正作47号墓、同福島市黒岩字浜井場(東京国立博物館所蔵)、宮城県柴田町炭釜横穴B地区8号墳出土があり、また、鈴が5個付く例は、福島県相馬市坪田(東京国立博物館所蔵)、宮城県名取市熊野堂横穴群A地区第28号墓、同仙台市太白区大年寺第4号横穴などから発見されています。