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(有形文化財)美術工芸品
設置当時の記念碑(日和山)
昭和三陸津波の碑は、昭和8年3月3日の三陸沖を震源地とした地震により発生した津波の様子や被害の内容が記載された記念碑の1つです。
この碑は、東京・大阪朝日新聞社が募集した義援金の一部を基に、記念碑の建築資金として指定し、分配され製作されたものです。津波により被害を受けた地域で、将来への警告・教訓のために建てられ、現在まで、この地域の人々により大切に守られてきました。
この碑が所在する閖上地域は、今回、東日本大震災の津波により甚大被害を受けましたが、2基の碑は奇跡的に流失せず残ったものです。標柱については、本来4本ありましたが、現存する1本を除いて確認できていません。うち1本は広浦貞山橋南、広浦と貞山堀が接する付近の堤防上にあったが、震災前に失われ現存していません。
今回の震災による津波被害を受け、過去の地震による津波の被害の歴史が見直されてきており、この2つの碑は、名取市の震災被害の歴史を知る上で大変貴重な歴史遺産であることから、平成26年10月10日付けで市の登録文化財となりました。
震災後の記念碑(日和山)
震災後の記念碑(日和山)
震災後の記念碑(名取川堤防)
震災後の記念碑(名取川堤防)